アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
プレゼントは。
-
中を開けると、ローマ数字で刻まれているややアンティークががった腕時計が入っていた。
「あの、完全に俺の趣味なんで、好きじゃなかったらすみません…」
「…ううん、そんなことない。…ありがとう、嬉しい…!」
木葉は満面の笑みを浮かべた。
その笑顔を見ると、赤葦もつられてフッと微笑した。
その笑顔が見れて良かったです、と。
さっそく腕時計を付けてみた。革製で手首に丁度いいフィット感があった。木葉は「どう?似合ってる??」と問うと「ええ、似合ってますよ。」と赤葦は返した。
「俺、これからずっとこれ付けるわ…」
「そんなに喜んでくれたら買った甲斐がありましたね。」
「だって初めてのプレゼントじゃん!ずっと持っておくに決まってるっての!!…ところでこれ…いくらくらい…したの…?」
「プレゼント貰った側はそんなこと気にしなくていいんです。」
「でもやっぱちょっと気になるっていうか…!そういえば、バレー部全員からのプレゼントもあるって言ってたよな!?それも入れたらお前…!!」
「だから大丈夫ですって…。その腕時計、そこそこリーズナブルだったんです。バレー部でのプレゼント代は1人あたりそこまで高くないです。だってそうじゃないと木兎さんが払えないじゃないですか。…あまり値段のことは言いたくなかったんですけど、納得してくれました?」
「う、うん、まあ…。あっ、そうだ。12月5日も開けとけよ!!」
「はい。分かりました。」
いくらリーズナブルだったから、とかバレー部でのプレゼント代が高くないから、と言ってもそこそこのお金は飛んだはずだ。バイトもしていないはずなのに、後輩ながら感心した。それだけ、赤葦が俺を愛してる、愛してくれていると思っていいのだろうか。
赤葦が誕生日のときは、うんと良いプレゼントを渡そう。たまには年上なトコロも見せてやりたい、
「木葉〜誕生日おめでと〜!はい、プレゼント!!」
「木葉…遅れてまじごめん…俺のせいで…!」
「全くです。」
「いや、気にしなくて良いから!ありがとうな、みんな!」
後日、部活終わりにバレー部からの誕生日プレゼントをもらった。袋がそこそこ大きく、わくわくしながら開けた。
「お、Tシャツ!…TATSUTAAGE…?」
そのTシャツには竜田揚げらしきイラストと、ローマ字で竜田揚げ、と書かれていた。
「だって木葉、竜田揚げ好きでしょ?」
「ちょうどいいかな〜と思ってね!」
「いやまあたしかに好きだけどさ!推しすぎだろ!?っていうかよくこんなの売ってたな!?!?」
「え?オーダーメイドだよ〜?」
「イラストは雪絵に描いて貰ったんだよねー」
「変なとこで気合い入れたんだな…ま、貰ったからにはありがたく着させていただきますよ。」
触った感覚で意外としっかりしている生地だと分かった。
本当、細かいところで気を配ってくれている。
「もちろんこれだけじゃねーからな!」
「竜田揚げ串3本プレゼントだぜ!」
「むしろお前らが竜田揚げ好きだろ!?いや嬉しいんだけどな!?ありがとうございます!!」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
63 / 73