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アキラ君は無言で席から立ちあがると床にころがった方向に彫刻刀を拾いに行った。
床から片方の手で彫刻刀をかがんで拾いあげると、アキラ君は僕の方に無言で近づいて来て、僕の座っている机の前に黙って立った。
そして、床から拾いあげた彫刻刀を僕の目の前にすっと差し出してきた。
「はい…!」
僕はアキラ君の目の前で自分の頭を左右に振って答えた。
「違う…!!」
僕は強く否定した。
「これ、お前のだろ?」
「名前かいてあるぞ…?」
アキラ君は少し困った表情を僕に見せた。
僕はうつ向いて肩を落として暫くその場で無言になった。
それと同時に僕の恋は終わったと確信した。
アキラ君は僕に言った。
「何でこんな事するんだよ……?」
僕はその言葉に衝撃が走り抜けた。さらに自分の言葉をその場で自然に無くした。
"アキラ君に完全に嫌われた"
僕はそうおもったら何故だか片方の目から、自然に涙がポタポタと机のうえにこぼれ落ちた。
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