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小さいシャベルで土に穴を掘って、そこに植物の種をまいて水をあげる地味な作業。
園芸部の部活の内容は花の植え替え。草抜き。水やり。凄い在り来たりで手のこむ作業だけど、放課後の時間で活動する時間帯は何故だか特別に感じてしまう。
汗はかくが、僕にもやり甲斐がある部活でもあった――。
僕は部活で手や顔が泥だらけになりながら小さいシャベルで花壇に花をせっせと植えた。
「ふぅ、これで終わり!」
僕はそう言って植えた花の下の土を両手で軽くポンポンと叩いた。
そんな僕に誰かが後ろから声をかけて来た。
くすはら
「楠原君、お疲れ様!」
僕はその声に後ろを直ぐに振り返った。
ほなみ
「穂波先輩!」
僕が気づくと穂波先輩は自分のかけている眼鏡を人差し指で上に上げた。
穂波先輩は3年生で園芸部の部長だった。
そして、穏やかで優しい顔をした先輩は部員の皆に好かれていた。
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