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20・・年 6月1日 (水)
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20・・年 6月1日 (水)
曇り
今日、海斗が精密検査をした。
やっぱり、記憶が無いだけであとは全部心配ないって。
でも、記憶喪失といっても勉強や生活は何事も無く出来るんだ。
高校に入ってからの思い出を忘れてしまっただけで・・・
そして、
当然のことながら、海斗のなかに高校で知り合った俺の記憶は全く無い。
俺は、海斗の中で赤の他人になった。
ショックだ。
でも、これ以上海斗を苦しめる訳にもいかない。
俺は自分の気持ちに鍵をかけることにした。
いつか、海斗が思い出を取り戻すまで・・・
~。~。~。~。~。~。~。~。~。~。~。~
「君は・・・だれだ?」
「っ・・・、俺は香坂 颯(こうさかはやて)。海斗の高校に入ってからの『友だち』だよ」
『よろしくな』
俺がそういって手を出すと、海斗は嬉しそうに笑って
「よろしく、『颯君』」
と言った。
ずきんっ
と、心が痛んだ。
颯、と呼んでもらえないことに。
握手は出来ても、手をつなげないことに。
『好きだ』と、いえないことに・・・。
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