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その後 10
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「颯く~ん!荷解き終わった?」
キッチンから先生の顔が覘いた。
分かっているかもしれないが、ここは先生の家だ。
あの後、無事退院できた俺は先生の家に居候することになった。
今でも先生の顔をみると胸が苦しいけど、それでも、先生の傍にいればなにかが分かる気がしてついてきてしまった。
まあ、一応いい人そうだし、大丈夫かな。
「いや、まだ終わってません」
「あ、ごめん、利き手使えないのに一人でやらせちゃった!」
・・・若干抜けている気がするが、うん、多分大丈夫。
「いえ、あれ位一人でできますから、気にしないでください」
俺がそういって笑うと、先生は余計に気にしたみたいだった。
「本当にごめん。気が使えないね、ぼく」
って、その日一晩ずっと言ってた。
・・・この人何気に面倒臭い・・・?
来たの、間違いだったかなあ・・・
と、思ってたけど。
「あっっつ!」
ドライヤーの熱風が顔面に至近距離で直撃した。
すると、風呂から上がってきた先生が、
「貸して? 僕が髪の毛乾かしてあげるよ」
と、俺の手からドライヤーを奪い取って微笑んだ。
・・・この人の隣は、居心地がいいな・・・
なぜだか、そう思った。
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