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その後 22
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そしてやっと家にたどり着くころ、俺はもうヘトヘトで酷い有様だった。
きっと、今まで見せてきたなかで一番酷い格好だとおもう。
けど、それでも。
朝霞さんの記憶に少しでも残るならそれもありかも知れないと、酸素の足りない頭が考えた。
我ながらバカな考えだな。
そう苦笑して、汗をぬぐう。
そして、
覚悟を決めてドアを押し開けた。
当たり前だけど、朝と同じ、いつもの家だ。
でも、いつもの風景と同じはずなのに、そうじゃなく見えるんだ。
俺の心情ゆえなのだろうか?
そうだとしたら、俺はかなり焦っているのかもしれない。
・・・だって、本当は今も、思いを告げることを拒否している自分がいる。
本当は、もう少しでもいいから一緒にいたいと思っている。
・・・本当は、受け入れて欲しいと思ってる・・・。
・・・
それでも。
今伝えなければならないと、
大切なことを後回しにしてはいけないと、
二度と繰り返してはいけなないと、
どこかで別の自分が叫んでいるようだったから。
だから俺は、今日思いを告げる。
・・・もう、後悔しないように。
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