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息苦しい時間の中で
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これ以上何を言っても九条は受け入れてくれないだろう。
それに拗らせてもっと無茶苦茶な提案をされては、それこそ困る。
祐羽はコクリと頷いた。
「…分かりました。なるべくそうし、」
「なるべくじゃない絶対だ。決定事項だと頭に叩き込んどけ。いいな?」
「う…っ」
息を詰めた祐羽に、九条が追い討ちをかける。
「返事をしろ」
「……はい」
渋々とはいえ承諾した祐羽に、九条は満足そうに口元を緩めた。
「今夜は8時には自宅へ戻してやる。それまでここでのんびり過ごせ」
家に帰してくれるらしいが、その時間までまだ四時間近くある。
目眩が起きそうだ。
九条はのんびり過ごせというが、このいつ何が起きるか分からない場所でそんな過ごし方、誰が出来るというのか。
九条が少しは優しい人だと思った事もあったが、時折さっきの様な怖い顔や声を出されれば、安心して過ごすなど不可能だった。
戸惑いと困惑や知らず知らずに強張る表情の祐羽に、九条が声を掛けてきた。
「何だその顔は…。納得いってない顔だな」
それはそうだ。
一方的に何もかも決められてしまっているのだから。
それをはいそうですか、分かりましたなんて素直に直ぐ様返事できるほど能天気ではない。
とはいえ九条の顔を見れば、やっぱり頷くしか道はなさそうだった。
◆◆◆
※番外編について…別サイトにて既に掲載しておりこちらでも本編終わりに掲載をする予定でいますが、新たに他サイトでも少しずつアップしていきます。
番外編興味あるな~という方はよろしければ覗いてみて下さい。お願いします。作品概要欄参照。
※こちらのサイト最近は不具合が酷くデータ消えたりなどで更新がなかなか出来ない事があります。その場合はその日の更新はしません…(>_<)ご了承ください。
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