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スマホの画像
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気持ちを伝えた僕の頭を撫でては、おじさんはチュッと沢山のキスの雨を降らせてくれた。
「んっ…、ふぅ、くすぐったいよ」
僕が首を竦めると、漸くおじさんがキスを止めてくれた。
止めてくれたのは、助かるけど寂しいかも。
複雑な僕の心境を知ってか知らずか、おじさんはもう一度顔を覗き込んでからチュッと軽く唇に。
「ふふっ。俺の恋人は本当にカワイイね」
「おじさん…」
恥ずかしくなって、やっぱり俯いた僕のほっぺたを大きな掌で包み込む。
コツンとおでことおでこが触れあう。
「恥ずかしくなった?そこもカワイイ…」
目を上げると、視線が絡み合う。
「結斗はどこもかしこもカワイイから、本当に困る」
「そ、そんなこと言うのは、おじさんだけだよっ!」
平凡極まりない僕をそんな風に言ってくれるのなんて、海里おじさんしかいないよ。
「ンンッ」
「どの口がそんな事を言ってるんだ」
鼻を摘ままれる。
「これを見てもそう言えるのか?」
そう言って鼻を解放したおじさんは、ゴソゴソとスマホを取り出した。
「これはどういう事だ?」
そして、スマホをこちらち向けてくる。
「あ」
スマホの画面に映し出された画像は、僕と国見くんだった。
周りの様子から、学校の食堂みたいだ。
ということは、今日のお昼ご飯の時のものだよね?
僕と国見くんが顔を近づけて見合っている後ろ姿。
「な、何で?」
何でおじさんがそんな画像を持ってるの?
「何でって、それはどうでもいい。それよりも!この男は誰だ!?」
「ええっ?!この男って…っ」
男?
「と、友達だよ!ご飯を一緒に食べただけだし。あ!翔の友達だからね、聞いてみてよ」
そこで思い至る。
「あぁーっ!!翔だね、その写真撮ったのは~!」
他に思い当たらない。
「それよりも、結斗。恋人同士になって早々に浮気する気かっ!」
え。そんなわけないでしょ?
でも、おじさんの顔は本気の様子で…。
「浮気って、それは絶対にないよ。だって、こ、こ、恋人…は、おじさんだし。それに、おじさんの事…僕、本当に…」
そこまで言ってから再び恥ずかしくなって、顔を赤らめてしまう。
「好きか?」
「す、好きだよ…」
コクリと頷くと、またまたギューッと抱き締められた。
「ウソウソ。信じてるよ。ただ、知らない男と見つめ合ってたり仲良くしてるからさ」
背中を上から下へと撫でられる。
それから体を離され、顔を見つめられる。
「これからは、俺の知らない所で男に気を許さないこと!いいね?!」
し、真剣だ…。
そんな事をするわけないのに。
だいたい初めての恋人がおじさんで、どうしていいか分からなくて、右往左往してる僕なのに。
どうやって浮気するっていうの?
「はぁ~…」
「結斗!!」
思わず溜め息をついた僕に、おじさんの目がキラリと光る。
「はい」
頷く僕に満足そうにする海里おじさんでした。
おじさん…なんだかちょっと、カッコ悪いよ…?
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