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春樹が
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奏汰が見せてきた画面にはアニ研のライングループが表示されていた。最新のログの発信先アイコンは春樹。
『おはよう、心配かけてごめん。すぐに元気になるから。ごめんね』
そんな文章と共に、何故か冬樹の写真。皿を持って立ち尽くしてる。何してるんだろう、と思うとふふっと笑いがこぼれた。
「那都、よかったな」
弧を描いた奏汰の口から小さく声が飛び出る。ぼくも頬が緩むのを抑えきれない。
ぼくの心をしめる安堵。
奏汰の大きな手がクシャりとぼくの髪をかき混ぜる。へへっ、と微笑みかけると奏汰はさらに笑みを深くした……
ぼくは授業後教室をすぐに飛び出して走り出した。
一目散に家へと向かう。もちろん、ぼくのではなく、双子の家に。
早く会いたい。
早く顔を見たい。
春樹がそこにいると、感じたい。
その一心で、足を止めることなく走り続けた。
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