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頭から離れない
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いつもは授業中は居眠りしているのに、今日は全然眠くならなかった。
原因は分かっている……。
部活中も全然集中出来なくて、澤村さんに何回も注意された。
最悪だ……。
及川さんのことになるといつもそうだ。
こんなに俺のペースを乱す人はもう、あの人しかいない。
いったいどれだけあの人は俺を悩ませ、苦しめれば気がすむんだ。
「お疲れっしたーー!!」
なんとか午後練が終わり、チームメイト達は着替えるためゾロゾロと部室へ向かって行く。
良かった、なんとか1日が終わろうとしている。
早く、早く何もかも忘れて眠りにつきたい。
まあ、忘れることなんて出来ないんだろーけど。
及川さんは一生俺を、悩ませ苦しめるんだ……。
「おーーい影山!
今日も肉まん食って帰るだろ?」
ボーーっと考え事しながら着替えていた俺に、日向が声を掛けてくる。
いつもなら二つ返事でOk するけど、今日は……。
「ワリぃ……今日はパス」
皆でワイワイ肉まんなんて食べれる気分じゃあない。
目を逸らしながらそう言うと、日向が強い力で腕を掴んできた。
「駄目だ! 肉まん食って帰るぞ!」
「ハァ? だから今日はいいって!
腕イテーよ、放せ……」
ため息を吐きながら日向を見ると、すごい真剣な眼差しで俺を真っ直ぐ見据えてくる。
止めろよ何なんだよ、その目は?
「駄目だ。
なんでそんな目が赤かったのかちゃんと教えてくれるまで、今日は帰さねぇ」
「日向……」
真剣な眼差しから目が逸らせず、しばらく見つめ合っていると、ポケットの中に入れていた携帯が震えた。
「メールきたから放せ!」
日向の手を強く払い除けると、舌打ちが聞こえた。
それにイライラしながら、受信されてきたメールを確認すると、その送り主は……
《飛雄、もう部活終わった?
大事な話があるんだ。烏野の校門の前で待ってる。
いつまでも待ってるから》
及川さん!!!!
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