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言えるわけない
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烏野の前で、及川さんが待ってる……?
会いたくない。
会ったらまた嫌がらせされるかもしれない。
及川さんは俺のこと嫌いなはずなのに、なんで会いに来るんだよ?
どうしたらいいんだ?
携帯を持ったまま微動も出来ない俺を不思議に思ったのか、日向が服の裾を引っ張ってきた。
「誰から?」
「だ、誰でも良いだろ?
とにかく俺、肉まんは食わねーから。
もう少し自主練しに体育館戻る……」
時間ギリギリまで自主練してたら遅くなるし、そのうち諦めて帰るよな?
そんなことを考えながら、また体育館に向かおうとすると、日向がついてきた。
「影山が残るなら俺も残る!」
「んでだよ! お前は家遠いだろーが!
さっさと帰れ」
「嫌だ。
さっき言っただろ、お前の目が赤い理由を教えてくれるまで、帰らないって!」
目が赤かった理由……。
そんなの教えられるわけないだろ。
「バレーのDVD 観てて寝不足だったって言っただろーがボゲェ!」
「嘘つくな!!
俺はお前が心配なんだよ……」
「日向……。
もう勝手にしろよボケ……」
日向の真っ直ぐで少し悲しそうな瞳に、なんて言ったら良いのか分からなくなって、俺は逃げるように体育館へと戻った。
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