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好きだ
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及川さんが俺のこと好き……
「本当…です、か?」
頬を伝う涙を優しく拭って、及川さんは俺が見たかった笑顔を、やっと見せてくれた。
その笑顔が眩しかった。
中学の頃。
いつも他の人には見せているのに、俺にはほとんど向けられたことなくて、遠くからしか見たことなくて。
羨ましかった。
でも今日の、俺だけに向けられたこの笑顔は、今まで見たどの笑顔よりも綺麗でキラキラしていて
眩しく見えた。
「本当だよ。
中学の頃からずっと好きだった」
本当に?
ずっと嫌われてるって思ってて、すごく辛かった。
でも違ったのか……及川さんはずっと俺のこと好きだったのか。
「信じてもいいですか?」
「信じて。
ずっと、ずっと飛雄が好きだったんだ」
及川さんは瞳を潤ませながら、それでも笑顔で、俺の頬を撫でた。
その温かい感触が嬉しくて、俺も涙を流しながら精一杯笑った。
「だから、もう逃げないで。
好きだからずっと傍にいてほしい」
嬉しい……
及川さんの温もりも、その言葉も、笑顔も……
みんなみんな嬉しくて、幸せだと思った。
「及川さんが望むなら、ずっと傍にいてあげてもいいですよ」
「なにその言い方!
でも……ありがとう。
────好きだ」
及川さんは本当に嬉しそうに微笑んで、顔を近づけてきた。
そっと瞼を閉じる。
触れ合う2つの唇……
あなたが望むなら ずっと傍にいてあげる
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