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無断外泊なんて……
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二人で話ながら歩いていると、あっという間に家に到着していた。
家の門に手をかけながら、後ろに立つ及川さんの方へ目線を向ける。
「及川さん、ちょっとそこで待ってて下さい」
「うんもちろん。
さすがに家の中までは付いて行かないよ。
早く制服着といで」
笑顔で手をふりながらそう言う及川さんにこちらも笑顔を返すが、家へ視線を戻したらどうしても顔が曇ってしまう。
無断外泊……
母さん絶対心配してるだろーな……。
俺は今までちゃんとした友達と呼べる奴なんて居なかったし、もちろん恋人も出来たことなかったから、誰かの家に泊まったのは初めてだ。
しかも無断外泊。
今までなかったことだし、なんの連絡もしなかったから、絶対心配してるに決まってる。
スゲー怒られるだろーな。
俺が悪いから仕方ないんだけど。
小さくため息を吐く。
いつまでもウジウジしてても時間の無駄だし、さっさと謝って制服取りに行こ。
俺はいつも通り何事もなかったかのように装い、普通に玄関の扉を開けた。
「た、ただいま……」
それでもどうしてもひきつってしまう顔。
すると家の奥の方から、ドダタタタタと人が走ってくる音が近付いてきた。
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