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二人は知り合い
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後ろから聞こえた及川さんの声に、母さんはこれでもかというぐらい大きく目を見開いた。
及川さん……
俺達昨日付き合ったばっかなのに、もう親に紹介
なんかすごいドキドキして緊張する……
母さん何て言うかな?
不安になって、目を見開いた母さんの顔色をうかがった。
その顔は驚いたような顔をしながらも、小さな笑みを含んでいた。
なんで……?
「え? 及川くん?
久しぶりねぇ~」
「お久しぶりです飛雄のお母さん」
満面の笑みを浮かべてこちらに近付いてくる及川さんに、母さんも戸惑った表情をしながらも笑顔を返している。
え!? 久しぶり?
どういうことだ?
俺家に及川さんを連れてきたこと無いんだけど……
二人は何処で知り合ったんだ?
頭上に沢山のハテナを浮かべていると、母さんが笑いながら話してくれた。
「あなたがまだ中学一年の時に、部活が終わった後疲れて着替えながら寝ちゃったとかで、及川くんが家までおんぶして連れてきてくれたことがあったのよ」
「マジで!
全然覚えてねーんだけど……」
「そりゃ飛雄はずっと眠ってたからね」
まさか中一の時にそんなことがあったなんて。
ずっと嫌われていると思ってたから、おんぶされてる時に目が覚めてたらスゲービックリしただろーな。
両想いになった今、ちょっと昔の自分が羨ましいなと思ってしまう。
「まぁ~~! それにしても背も延びて、ますますイケメンに成長しちゃってぇ~!」
「ありがとうございます」
笑顔で話す二人に今度はこっちが戸惑いながら呆然と立ち尽くす。
すると及川さんが突然肩を叩いてきた。
「何してんの? 早く制服取りに行きなよ」
「え? あ、ハイ……」
「ねーねー及川くん、そう言えばあの時ね」
俺の背中を押してから及川さんは、ニコヤカに母さんと話している。
そんな二人の話がすごい気になる。
俺は後ろ髪引かれながら、家の中へと入った。
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