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まだ離したくない
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日向と月島は俺達を見た瞬間、眉間くっきりと深いシワを寄せたのが分かった。
そんな二人に俺は思わず口を引きつらせたが、及川さんは何故か俺の手をギュッと強く握ってきた。
少しビックリして隣を見ると、なんとも言えない怪しい笑みを浮かべていた。
な、なんで三人とも変な顔してんだよ?
コエーよ……
「……王様遅かったね……。
休むとも連絡無かったから、皆心配してたよ」
「ま、マジか! わりぃ……」
まだ眉間にくっきりとシワを寄せたままの月島の言葉に後退りながらも小さく頭を下げた。
そこで突然日向が、及川さんと繋いでない方の手を強く引っ張ってきた。
「影山!!」
「な、何だよ日向!
こんな近くでデケー声出すなボケ!」
「昨日大王様のこと避けてた癖に、なんで今日は手なんか繋いでんだよ!
おかしーだろ!!
放れろよ!!!!」
そう言って顔を真っ赤にさせた日向が、俺の腕をグイグイ乱暴に引っ張ってきた。
あっ! 及川さんと手が離れる!
もう烏野に着いたし手は離さないといけなかったんだけど、こうやって日向に引っ張られて離すのはなんか嫌だ。
俺は離れそうになった及川さんの手を求めるように強く握って、日向を睨んだ。
「引っ張るな日向ボケェ!!」
「影山ぁ!」
そこで、今まで怪しい笑みを浮かべたままずっと黙っていた及川さんが、素早く動いて俺を抱きしめた。
「お、及川さん!」
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