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俺逹は Share one's fate ~運命を共にする~
害虫?
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今日はひどく疲れていた。テストがあったからか、体が重くて仕方が無い。最近暑いし、眠いし。うん、眠い。
「鬱夜君、連君、ご飯よ。」
あ、透子さんがよんでる?起きなくちゃ。 ……重い。
あー。なんか、うすらと思い出して来た。俺、連にいかされたんだっけ?なんで俺あんなことされたんだろ。今思い出すとかなり恥ずいな。
鬱夜はもぞもぞと動きなんとか仰向きになることが出来た。
「ん?兄さん起きたんだ。どう、気持ちよかった?」
うん。俺は正常だ。かなり腹が立ってきた。うん。正常正常。
「兄さん?っぐふ!っう……。」
「どけ、暑いし重いんだよ。飯だ、晩飯だ。起きろカス。」
思いっきり連の腹に殴りを入れた鬱夜はそう冷ややかに言い放つと早々と自室からで、リビングへとおりていった。
(兄さん。苦しいよ、さすがに思いっきり腹に殴りを入れられたら俺だって瀕死状態になるよ!?)
もう、誰もいない鬱夜の部屋で腹を抱えて小さくなっている連はしばらく立ち直れそうになかった。
(でも、ま。兄さんから女の匂いがしたから、あれぐらいはしょうがないよ。さて、証拠探さなくちゃ。どこのどいつだろうね?)
連は床にほっとかれた鬱夜のカバンを荒らしはじめた。そして、一つ色が違う封筒を見つけ、取り出す。
(見ぃつぅけた!ラブレターだね!えとえと?1年7組 高本智代梨(たかもとちより)兄さん。こんなの貰ってどうするんだろ。まあ、ラブレター渡されてる自覚なかったんだろうけど。サッサと始末しないと。めんどくさそうだな〜。名前的になんとなく。)
ふふ。と笑って連はいったん手紙を持って自室に戻り机の引き出しに直してからリビングへとおりて行く。
「ねえ、今日の晩御飯なに?」
鬱夜を狙っている奴をどうやって諦めさせるかを考えながらゆっくりと階段をおりて行く。
「酢豚よ。ていうか、なにしてたの!サッサとおりてこないから待ちくたびれたじゃないの!」
「あ、すいません。いやぁ兄さんから強烈な殴りを入れられたもんで伸びてました。」
「冗談言ってないで早く食べましょ。」
透子も来栖も思わず笑ってしまう。連はそんな存在なんだと改めて思い知らされる。
「お前、俺の部屋でなんかしてた?」
「伸びながら、害虫駆除の対策はどうしたらいいんだろうと考えてただけだからなにもしてないよ。」
鬱夜が問うと連はにこやかに答えた。
「ふーん。ならいいんだけど。」
話の区切りがついたところで、みんなで酢豚を食べはじめ、晩御飯時を過ごした。
透子は日頃の暑さのことで悩んでいると話をしていたが、来栖は仕事のことを話していた。二人は鬱夜や連に学校はどうかと聞いてきた。連は今朝、辰賀が鬱夜にナンパしてたことが腹立ったと愚痴をこぼしていたが、鬱夜は楽しいよとしか言わなかった。
ご飯を食べ終わってから、手紙を読もうとカバンの中を探していたが、見つからなかった。連の部屋に行き手紙を知らないかと聞いてみたが、知らないと返された。
「ていうか兄さん。誰からのどんな手紙?まさかラブレター?」
「うるさい。知らねえよ。悪かったな。おやすみ。」
区切り区切りでものをいい終わり、早々と自室へ行く。
(やばいな、名前すら知らねえし。ま、時間が来たらあっちから来るだろ。)
そして、沈むように眠りに落ちた。
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