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俺逹は Share one's fate ~運命を共にする~
目撃2
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連side?
(部活、今日は遅くなったし、早く家帰りたい。あ、でもこの時間なら兄さんに会えるかも。会えたらいいけど。そのあと、透子さんから頼まれた買い物もしないと行けないし、兄さん無理やりにでも引き連れていこっかなあ〜。)
そんなことを考えていた連は中学校の門を出た。
「連さん!ちょっと待つっス!」
(っチ。もう、来やがった。)
「やっと追いついたっすよ!カバン持つっス!」
走ってきたのは鬱夜を連の目の前でナンパした辰賀だった。連の取り巻きの中では一番のチビで一番のわんこで、常に尻尾を振っているようなやつである。
「持たなくていいから俺帰る。ついてくんな。」
「お供します!させて下さい!この時間なら、鬱夜さんにも会えるかもしれないんで!」
イラっとした。
「会わせねえし。付いてきたら、しばらく取り巻きやめろ。いいな?」
目を細めて少しきつい言い方をした。
「うえ!?マジっすか‼︎」
辰賀はしゅんとして、連のあとには付いて行かなかった。
(誰が兄さんに会わせるか。)
しばらく歩いていたら、見慣れた姿が見えてきた。
(兄さんだ!)
思わず頰が緩む。会えたらいいなと思っていたからなお、嬉しい。少し駆け足になる。
近くに寄り平然を装いながら声をかける。
「…あれ、帰り?兄さ……。」
…が、鬱夜に夢中で隣に誰かいることに気づかなかった。
はらわた煮えくりかえる思いがする。
(消えて欲しい。俺の前から、兄さんの前から消えて欲しいなあ。)
「なんでこいつが兄さんと帰ってるの?説明して?」
自分でも口の端が痙攣してることがわかった。
イライラする。
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