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俺逹は Share one's fate ~運命を共にする~
風呂上がり
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「ちょと兄さん、こっち来て。」
紅咲の家で勉強した晩、風呂から上がった鬱夜は自室に戻ろうとしていたが、連に引き止められ、立ち止まる。
「…なに?」
「なにって、もう寒くなってきたんだから髪、乾かすようにしなよ。だから、こっち来てここ座って。」
「だったら自分で出来る。」
「俺がしたいんだよ。」
しぶしぶ連の指定した椅子に座りじっとする。スイッチの音がし、髪に温風がかかる。心地よい。
「…兄さん、意外と髪柔らかい。」
「まあ、確かに柔らかい方だな。でも、お前もそんなに俺と変わらないだろ。」
はは。と連は笑い丁寧に鬱夜の髪を乾かしていく。
乾かしてもらっている鬱夜は連の手があたり顔が熱くなっていた。
(風呂上がりのせいだ…。)
「ん、こんなもんかな〜。」
連はドライヤーのスイッチを切り首をひねる。
「兄さん、髪伸びたね。切らないの?」
「お前に言われたかねえよ。」
「俺はいいんだよ。」
乾かしてもらった髪を触り、立ち上がる鬱夜は連に顔を見られないようにうつむく。
「顔赤いね兄さん。」
「…うっせ、見んな。」
「はは。」
…チュ…
「おい、今キスしたろ。」
「うん。」
「……。」
「照れてんだ〜。か〜わゆ〜い。」
「だまれ。」
気づけば鬱夜はでこにキスされていた。触れるくらいの優しいキスを。
高本の前で連への想いを伝えた日からまだ、2日しか経っていないというのに、連との関係が変わったからか、意識し過ぎて、逆に焦りが出ていた。
「兄さん。ベッド行こう?」
「……。」
「俺のベッド行こう?」
「…ん。」
連のベッドに行くということで言うことを聞いたのは、とにかく今は連を感じたかったからだった。
連を感じて少しでも焦りが消えるのなら、ずっとそうしたい。ずっと一緒にいたい……。
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