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俺逹は Share one's fate ~運命を共にする~
弟vs双子
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「「れ〜ん!」」
やっぱり来たか紅咲さん家の双子。何かと昔から絡んでくる。
「「ねえ、連ってば〜。」」
「…うぜぇ。」
「「なんかひどくな〜い?」」
朝学校につき問題集を解こうとすると毎回毎回、毎朝毎朝話しかけてくる。ほんっとうぜぇ!
「風邪大丈夫なの〜?」
「一応僕達心配してるんだよ〜?」
無視。
「…鬱兄とデートする時期は近いかな〜?」
「…鬱兄とイチャイチャする時期は近いかな〜?」
無視。
「「いいのかなあ〜?こんなことや、あんなことしても〜?」
マジ、うぜぇ‼︎
「もう、なんなんだよ‼︎」
思わず机を思いっきり叩きながら立ち上がり、風の襟を掴む。
「クスクス。れ〜ん、仮に鬱兄と付き合っててもさ……。」
「僕達諦める気ないからね?」
一気に空と風の周りにまとう空気が変わったような気がする。なんか、冷たく重い空気のような…。
でも、ここで引いたら負けだ。
「…何が目的で、何が言いたい。」
「「目的も言いたいこともそのままだよ。」」
あーくそ。まだ頭ガンガンくる。
「目的は連と鬱兄を別れさせて、鬱兄を”俺逹”のものにする。」
「言いたいことは、そうならないように、きをつけてね。」
思わず鼻で笑ってしまった。
「ッふ。ありえねえよ。今のお前らに、兄さんが俺から離れようとは考えない。考えるわけがない。」
「「言うね。」」
「当たり前。」
「「根拠は?」」
根拠はない。正直兄さんとの距離もこれからもっと近くなれるとは限らない。でも、そう信じたい。ずっと片思いしてたから。やっと手に入ったんだ。やっと願いが叶ったんだから。たとえ、仮にも兄さんが他の奴のところへ行こうとも、俺は兄さんを手放すつもりはない。
「根拠はない。でも、自信はある。」
「「クスクス、さすがだね。僕達は連のそんなところが嫌いじゃないよ。」」
「そりゃどうも。」
ずっと握っていた風の襟を離しゆっくり席に座りなおす。
「じゃ、こんなもんで席に戻るね〜!」
「だからばいば〜い!」
ほんと、何しに来たのやら……。
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