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俺逹は Share one's fate ~運命を共にする~
公園
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「兄さん、帰ろう。」
「あぁ。」
ゆっくりと連と歩きだし、公園をあとにした。
「…ところで、兄さん。なんで公園にいるってわかったの?」
「…感。」
「へえ、ほう、ふ〜ん。」
なんか、適当な返事が返ってきた。
「なんだよ。」
「兄さんさ、昔のことどれくらい覚えてるわけ?」
どうして適当に返事をしたのか理由が知りたくて、連に質問したが、逆に質問で返されてしまった。
「正直、あんまり。」
「ふ〜ん。」
なんなんだよ。
曖昧な返事が気になる。
「まあ、良いけどね。兄さん公園でなんか、覚えてることあるのかなあと思っただけだよ。」
「公園?」
「そう、公園。」
「さっきの?」
「そう、さっきの。」
少し下を向き小さい時のことを思い出してみる。
…まあ、なくはない…けど、やっぱりないに等しいし、これもまた、確信がないことだった。
「無い?」
「いや、なくはない…けど。」
「けど?」
連が俺の顔を覗いてくる。
今では連の方が背が高いから、少し腰を曲げて覗いてくる姿が、やっぱり連は成長してるんだなと思う。
「けど、確信がない。あくまで、俺にとっての話だから。」
「いいよ、聞かせて?」
少し口角を上げて頼まれたので、しぶしぶ話すことにした。
「俺が覚えてる限り、お前と初めて喧嘩した時の際に、お前が施設飛び出して何時間も返って来なかったから探しまくってたら、お前が公園のブランコで1人座ってたってことくらい。」
「えっと…。」
「だから、俺にとって初めて喧嘩した時にお前を見つけることが出来た場所でもあり、仲直り出来た場所でもあるってこと。understand?」
「ふ〜ん。まあ、だいたいあってるけど、残念。」
「んだよ。」
「教えな〜い。」
「腹立つ。」
せっかくこっちは話したのに連は話そうとしないので、少しふてくされたように言い返したら「ははは」と笑われた。
なんなんだよ、まったく。
でも、こういう会話が出来るようになってよかった。
空が凄い綺麗。
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