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俺逹は Share one's fate ~運命を共にする~
喧嘩するほど仲が良い
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「もうすぐかな?」
「もうすぐだよ!」
「まだかな?」
「まだかな?」
「…ただいま。」
「兄さん、家に誰もいないで、しょ…!?」
二人で一緒に家に帰り玄関を開け、いつもの癖で”ただいま”と言ってしまったが思えば誰も居ないはずだ。
「「おかえり〜‼︎」」
「なんでいんだよ。」
驚いた。そう言えば連のことで精一杯になり、急いで家を飛び出したきりで、双子のことをすっかり忘れていた。
というか、俺ならメールか書き置きして帰るぞ。
「だってぇ今日は鬱兄の誕生日だがら!」
「プレゼントまだつけてもらってないしぃ!」
「…帰れ。」
「「やだ!なんか連冷たい!」」
あからさまに機嫌を悪くしてる連はどうしたらいいのやら。
「まあ、お茶だけ飲んでいったら?」
「兄さん!?」
「やった!」
「さすが鬱兄!」
多少のトラブルがあったにせよ、せっかく俺のためにわざわざプレゼントもって来てくれたわけだし。逆にそのまま帰れと言うのはなんか、悪いような気がしてしまった。
「兄さん……。」
「連、30分だけだから。」
「…わかった。」
「「わ〜い、やったあ!」」
双子は俺たちのやり取りを見て連が承諾するのを確認するとさっさとリビングの方へ走って言った。
「おい、双子!ここお前らの家じゃねえんだぞ!騒ぐんじゃねえよ!」
「わあ〜連が怖いよお。」
「わあ〜連が怒ったよお。」
なんだかんだ言ってやっぱり小さい頃から遊んでいたから俺にとってはとても見慣れた光景。
俺にとっては幸せな光景でもある。
「コーヒーでいい?」
「「え、苦いのやだ。」」
「わがまま言うなよ、クソ双子。」
「「連には言ってないもんねぇだ!」」
「お前らな!」
「わかったから!空と風はほっとミルクな。」
「「わ〜い‼︎甘いやつ‼︎」」
「ほざけ。」
このままほっとくとホントに喧嘩して物が壊れていきそうな感じがしたので少し止めに入る。
でもまあ、ホントここまで行くと仲が良いとしか思えないところが、笑える。
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