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俺逹は Share one's fate ~運命を共にする~
生徒会室で…1
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ということで、式の間にもかかわらず生徒会室前まできた。
個人的に特に来る必要はないが、仕方がない。
扉を開けようか…。
「……何してるの……?」
「…いや、何も。」
扉を開けようと手を伸ばしたら自動ドアみたいに勝手に開いた。…ただ単なるに連が先に開けたとも言える。
「兄さんが来たのはわかったけど、なかなか入ってこないから開けた。」
「…そんなに長い間いた?」
「うん。」
「そっか。」
「うん。」
沈黙。
会話が続かない。
そういえばなんで生徒会室へ行かされたんだっけ?
「俺らなんで…「代表の言葉言ったから差し入れだってさ。」
「え?」
連が部屋の奥に戻っていきながら答えた。
「あれ、違った?なんで行かされたか聞きたいんじゃなかったの?」
「あってる。」
驚いた。最後まで言わずとも答えてくれるとは思わなかった。…ただ、やっぱりさっきの返しは寂しいものがあるな。
「クス…入っておいでよ、兄さん。」
あ、笑顔。
連が両手を広げて招いている。さらに、笑顔まで見せてくれていて、今すぐ胸に飛び込みたい衝動が出てきた。
あぁ、この顔が見たかったのかなぁ?おれは……。
「兄さん、おいでよ。今は俺らしかいないよ?」
「連……。」
俺は生徒会室のドアを閉めて早歩きで連の胸に飛び込んだ。
少しいつもと様子が違う連に対して寂しかったのかもしれない。
「はは、捕まえた。」
「……。」
「どうしたの?そんなしがみついて…。寂しかった?」
「…うっせぇ。」
連は「ははは」と笑っていた。いつもの自分なら絶対こんなことしなかったのに、やっぱりどうかしてる。…いや、今思えば連の様子がおかしいと思っていたが、おかしかったのは自分の方じゃないのか?
…甘え?
いや、違うな。
「兄さん。そんなにしがみついたら、俺歯止めきかないよ?」
まあ、なら今くらい素直になってもいい…かな?
「…したら?……別に嫌とは言ってない。」
「兄さんほんと今日はどうしたの?一日中そんな物欲しそうな顔して。弟として、彼氏として心配だよ。」
知るか。
「兄さん…。」
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