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1 プロローグ
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それは3月の半ばすぎ、もうすぐ卒業という時期だった。
朝、俺は母さんと父さんといつものように食事をとっていた。
天気予報を見ていた父さんが口を開いた。
「京子」
「…わかったわ」
いつも笑顔でのんきな母さんが真面目な顔をしている。
なんだ?
「遥也。あなたにすごく大事な話があるの。 よく聞いてちょうだい。
急なんだけど、お父さんにロスへの転勤の話がきたの。
あなたの学校のこともあったし、どうしようかすごく悩んだんだけど、2度とない出世のチャンスだからあなたさえよければこの話を受けようと思うの」
思わず箸をとめて母さんの方を見る。
「あなたの学校のことなんだけど…
言葉が違うとすごくストレスになるし、大学受験もあっというまだから、全寮制の高校にいったらどうかと思うの。
調べてみたんだけど、今からでも成績がよければ入れる学校があったの。
…どうかしら」
全寮制と聞いて俺の答えはもう決まった。
親と離れて自由に生活できるのだ。
別に両親を嫌っているわけではないが、親に干渉されない生活というのは魅力的だった。
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