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雪城という生徒ー1
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『僕ね、おっきくなったら、
春くんみたいに…ーーー』
あたたかい。
暖かいーーー。
「んん……んー」
眩しい日差し。
ぷつりと、途切れてしまった夢と同時に俺は目を覚ます。
あぁ、なんて古い夢なんだろう。
懐かしい声。
だけど、顔が見えなくて、真っ暗闇から聞こえてきた。
「なんで今見るんだよ…」
くそ、と腕で目を覆う。
ぽたりと溢れた涙がシーツにシミを作った。
ぐしぐしと目を擦り、涙を袖で拭く。
「…学校…行かないと」
そう言い時間を確認するためにケータイを手に取る。
「8時半…?あー…うん!?????」
一回見たケータイのホーム画面を二度見する。
それからがばっとベッドから起き上がる。
これは確実に……
「遅刻だああああああ!!!!!」
俺の叫び声が家に響いた。
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