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風紀委員ー6
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「ふ、…ふざけんなよ!!…っ」
「いったたぁ…春ちゃん顔真っ赤…可愛い」
くすくすと、俺に蹴られた脇腹をおさえながら体を折り、鈴のように笑う馬鹿。
「へえ、まだまだいけそうだな、お前」
「あ、ごめんごめん、ほんと」
すっと体を起こし、けれども脇腹を摩る様子を見て少し良心が痛んだが、これくらいしないとこいつには効かない。
真剣な顔をするからなんだと思うと、柔軟剤変えた?
なんだそれは。
こっちは本当にびっくりしたんだ、こんな真剣な顔で近づかれることなんてないから。
「まだ真っ赤だ、顔」
指摘されて更に熱を感じる。
恥ずかしくて、手の甲で口を覆う。
「その仕草もかわいーなぁ、もー」
ばっと、両手を広げながらこちらに向かってくる風祭。
「くっ…くんなっ!」
「あだだだ…」
そいつの顔を手のひらで押さえて近づけないようにする。
「もー、ほんとツンデレ…」
「うるさいな…」
冷たいのだって自覚あるし…で、デレとか…普段言われないから恥ずかしいだけで……。
「はーいはい、で、その雪城のことがどーしたの?」
ニヤニヤした、でもイケメンな顔は崩れないという腹立つほど恵まれている風祭はふと真剣な顔になる。
結局、俺はこいつのペースに引きずり込まれるのだ。
「こいつ、無駄に遅刻多いだろう?これ、なにか理由あるのか」
「あー、それね。はいはい、それに関しては、全く話してくれないのよ、彼」
お手上げといったように肩をすくめる。
「なるほど、そこから不明なのか…」
まず、その理由を突き止めて遅刻を減らすようにしないといけない。
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