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風紀委員ー7
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どうしようかとうんうん唸っていると、
「なになに、春ちゃん、雪城が気になるのー?好きなのー?」
ひょっこり隣から風祭が顔を出しニヤニヤして手で口を覆いながらきいてくる。
腹立つな、マジでこいつ。
「なわけないだろ。ていうか、俺は男だ」
軽く肘で脇腹を小突く。
と、風祭はするっと腕を俺の腰に回し、自分の方へ引きつけた。
「俺、春樹、好きだよ」
「!?」
耳元で、低く、艶やかな甘い声が響く。
それに俺は体をビクッと揺らす。
なんだよこいつ…?
急に“春樹”とか言ってきやがった。
「離せっ…よっ…役員たちがいるだろ…!」
必死に抜け出そうと体を捩る。
「役員ならもう帰ってるよ??」
と、いつもの調子で風祭が言う。
嘘だろと思い顔を上げて周りを見る。
が、こいつが言うように本当にいなくなっている。
「いつの間に…!」
「えと…春ちゃんが、うんうん唸ってる時」
めちゃくちゃ集中してたねー、とケラケラ笑う。
何てことをしでかしたんだ、と後悔して自分を責めるが、今はそれよりも先にこいつの腕の中から脱出しなくてはならない。
が、さすがバレー部のキャプテン。
ちょっとやそっとじゃ動かない。
くそ…。
こいつ普段はおちゃらけてるくせに、こんな時だけ本気出しやがって…!
「ねえ、春ちゃん。俺、本当に好きなんだって…」
つう、と背後の奴が首筋に舌を這わせる。
「ひっ…」
感じたことのない感覚に俺は声を上げる。
好きだ好きだって、一年生からお前は俺と仲よかったけど、そんな素振り、一度も見せてきたことがない。
というか、こいつは確かノンケのはず。
一年生の時なんか、数少ない女子生徒と何度も付き合ったり別れたりを繰り返してたプレイボーイだ。
「嘘っ…つけ!」
「嘘じゃないってばー…」
今度は脇腹を何度も手のひらで上下に摩ってくる。
なんだかこそばいというか…ぞくっとする…。
「気持ち悪いから…早くどけよ!!」
と、大きな声を出した時。
「あのー、お取込み中、申し訳ないんだけど」
部屋の扉から人の声が聞こえてきた。
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