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通常ー2
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そうかそうか…。
「すごい顔緩んでるね…」
俺を見て、今野さんが少し困ったような、よくわからない顔をしている。
そんな顔を今野さんがするように気持ち悪いらい俺はニヤニヤしているんだろうか。
…いや、ニヤニヤするに決まっている。
だってあの雪城が遅刻せずに!
学校に!!
登校してきたんだぞ!!!!
あ、まぁそれが普通なんだけどな?
だが雪城からすれば、週に4回遅刻だったっけ?
何回だか知らんが、確実にその記録には届かまい。
嬉しい。
単純に嬉しい。
「嬉しそーだねぇ」
「それはそうだろう」
「てか、いつの間にそんなに仲良くなってたの?雪城くんと」
「え?」
ふと俺から笑顔が消える。
“いつの間にそんなに仲良くなってたの”って…。
仲良く?は、無いよな…。
「いや、別に仲がいいとかじゃないな、俺とあいつは」
「え?じゃあ、なんでそんなに嬉しそうなの?」
こてん、と首を傾ける。
心底不思議でたまらないといった表情だ。
「それは……」
あれ。
なんでだっけ?
なんで俺、こんなにあいつのこと心配したり、こんな風に喜んだりしてるんだろう。
友達じゃないし……。
「わからない…」
「え?わかんないの??」
こくん、と頷く。
申し訳ないが、本当にわからないぞ……?
な、なんでだ…!?
ぐるぐると俺の脳内で疑問が渦巻く。
キンコーン、カンコーン。
「あ、授業始まるっ」
と、授業開始のチャイムが鳴る。
ほんと、なんでだ?
ノートを取りつつ、考えてはみたけれど。
なかなか答えは見つからなかった。
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