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気まずい助手との関係ー1
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「………」
「………」
物静かな部屋に、無機質なキーを打つ音だけが響く。
そして俺の隣、遅刻常習犯である雪城もそのキーボードを叩くうちの一人である。
ちらりと横目で盗み見ると、片手で資料を持ちながらキーを叩く姿が様になっていてどこかのエリートサラリーマンのようだった。
文字を打ち込むその細く長い指も、
白い肌にまつげで影を落とすのも、
少し筋が出ている首も、
シャツから覗く鎖骨も
なぜか大人っぽい色気を感じる。
…て、俺は何を思っているんだろう。
男にそんな部分を見つけたって仕方がない。
どうせなら女子を見た方がいい。
と思ったが、どうも俺には雪城の方が綺麗で美人に見える。
「はぁ…」
そろそろ感覚がおかしくなってきたのかと、俺はため息をつく。
そして手元の資料の数字を見ながらパソコンに打ち込んでいった。
2時間後、あれだけたくさんあった資料も雪城の手伝いがあってかまとめ終わってしまった。
「んんー」
隣で手を組み、伸びをする男を横目で見る。
こいつは見た目からの判断で、こういう仕事は不向きだと思っていたが案外素質があるのかもしれない。
そう思う点ではかなりこいつの印象は良くなっている。
「ねむ……ふぁ…」
「お、雪城、新庄、終わったか?」
なんてやけに鬱陶しいほど笑顔で言ってくる御子柴の好感度はガタ落ちだが。
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