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気まずい助手との関係ー3
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「………」
ガタンゴトン。
電車の揺れる音と、乗客者の会話の声がかすかに聞こえる。
そして、俺と雪城との間にはなんとも言えぬ空気が漂っていた。
「………」
ていうか、なんで無言なんだ、なんか話せよ。
なんて腕を組みながら扉にもたれ流れてゆく景色に目をやっている彼を見る。
本当に何か言ってもらわないと…。
なんだか辛いし、悲しい。
空気が辛いとかじゃなくて、俺の精神っていうか、心がっていうか。
「雪城、そういやお前、最近ちゃんと登校してるんだってな」
他愛のないことなんて話せるほど俺たちは気さくな関係じゃないから、どうしても共通点となるとこういう話題になってしまう。
「ん、まぁ…」
外から目をそらさずに、無愛想な返事が返ってくる。
「それは…学校来る気になったからか?」
「…別に」
そんな適当な返事に返す言葉が見つからず俺はそれ以上何も言えなかった。
返事しずらい言葉、わざと選んだな…。
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