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「委員長は、ここ10日ほどこちらに顔を出しておりません」
「10日…?」
その言葉を聞いて俺はピンとくる。
10日前というと、俺が風祭に告白された日だ。
それから一度も顔を出していない…?
「学校には来てるんだよな?」
「はい、データにも載っていないので来てはいらっしゃいますね」
俺は手元の資料に風祭の名前を探すが、役員の言う通り載っていなかった。
学校には来ている……。
ーーーーなんかこれ、前にもあったよな。
「そうか…」
「すみません、委員長不在だなんて…」
「いや、構わない」
委員会としてはここまでこれているのだから、特に心配事はないと言っていい。
だが、風祭を放っておいていい、というわけにもいかない。
「…風祭は、俺がなんとか委員会に出るように説得するよ」
「本当ですか?ご迷惑おかけします…」
「いやいや…これくらいなんともない」
ぺこりと頭を下げる役員に顔を上げさせる。
やっぱあいつ、色んな人から頼りにされてるんだな…。
「じゃあ、失礼しました」
「はい、委員長をお願いします」
「ん!」
と、手をひらひらさせて俺は階段を下りた。
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