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好きだったー3
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小学生生活最後の一年、それがもう後一ヶ月で終わろうとしていた頃の時だった。
「お前らってほんと仲良いよな」
休み時間、クラスのある男子が唐突にそう言った。
「急だな」
次の授業の準備をしながら俺は答える。
「いやー、いっつもお前と五十嵐一緒だよなーって」
「なになにー?僕のこと呼んだー?」
ひょこっと横から飛び出てきた色の白い顔。
さらりと、艶のある黒髪が流れる。
その深い瞳が俺とクラスの男子を捉える。
「おう。お前らにはニコイチってイメージしかねぇなって」
指を二本立てて俺たちに見せる。
「え?本当!?僕嬉しいや〜」
「たまに恋人かよって思うときあるぜ」
「んなわけあるか」
そう言って、ははっと俺は軽く笑い飛ばす。
まぁ、確かに。
俺たちにはまだ恋人なんてできたことないからわかんないけど、こんなんなんだろうな、って思う。
ちらりとマキを見ると、口を尖らせ、眉間に皺を寄せ不機嫌そうに立っていた。
「…なんだよ」
「……なんでもない…」
俺と目が合うとふいっと顔を背けられる。
…なんだ?
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