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好きだったー7
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次の日、俺とマキは一緒に登校しなかった。
学校に行っても話すこともないし、一緒に行動することもなかった。
俺が仕掛ける前にマキは既に逃げている状態。
それを見かねてか、昨日一緒に話していたクラスメートの男子が俺に話しかけてきた。
「お前ら、仲直りしてねぇーの」
「いや、マキが怒ってる理由がわかんなくて…」
眉尻を下げる。
結局何もわからず昨日は仲直りできずじまい。
「は?」
「え?」
と、目の前に立つそいつが信じられないといった顔をしてこちらを見てきた。
「…なに?」
「いやいや、…え?まじでわかんないの?新庄」
わかんないからきいてるんだろ…。
「いや、だってさ、お前ら前に言ってたじゃん」
「何を?」
「“俺ら、恋人”って」
「え……」
息を呑む。
どくどくと、血液の体を循環するスピードが上がる。
記憶という大きなタンスの、ある一つの引き出しから探していたものが見つかったような、そんな感覚。
ーーあぁ、そうだ。
確かに俺はそう言った。
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