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夕暮れのコートでー4
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「なんで、そんなこと…」
「なんでって、顔に出てたから?」
じっと顔を見つめられて俺はとっさに顔を背ける。
「そ、そう…」
「だから、きっとバスケすれば気持ちもスッキリするっすよ!!」
「そ、そうか…?」
あんまりその発想が理解できなくて首をかしげると、リュウはトントンと数回ボールをついて、すっとゴールへ体を向ける。
そして綺麗なフォームで手からボールを放つとこれまた綺麗な弧を描いてリングに吸い込まれていった。
パサっと、気持ちのいい音が聞こえる。
「ね、だからやりましょーよ」
そして振り返りにっといたずらっ子のように笑った。
すごくいい笑顔だった。
楽しそうだった。
ーーー…だから、こう言ってしまったんだろうか。
「…や、…ろうかな…」
「え?」
振り絞った声は、思ったよりも小さくて自分でも驚いた。
リュウも数回瞬きをした。
俺は二度も言うのが恥ずかしくて顔が赤くなるのを感じる。
「やろうかな!?」
「え!まじ!?」
「まじ」
「よっしゃあ!!!ありがとう!春樹さん!」
「うおっ!?」
俺が了承したのがかなり嬉しかったのか、リュウは飛び跳ねながら俺に飛びついてきた。
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