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応援ー1
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昼休みが終わり、俺は御子柴、風祭と一緒に運動場へと向かっていた。
「昼一番は応援合戦だよね」
プログラムを見ながら風祭は確認を取る。
「俺たちも衣装着替えないとな」
「御子柴は何するんだ?」
「俺?なんか今流行りの…J soul sisters?だっけ?それの完コピ」
「ハードだなそれ……」
今流行りのそのグループが踊るダンスは難易度が高くて有名で、コピーするなんて簡単にできるものではない。
「ハードなのはどこも同じだろ」
「いや、風祭は応援合戦でないよな?」
「うん。チアガールだもん」
出るわけないじゃん、と風祭。
それを聞いた御子柴が、
「え?風祭出ねぇの?」
「…反対になんで出ると思ったの」
「お前そういうの好きそうじゃん」
「そうね、女の子のチアガールはすっごい好きだけど俺は女装癖ないから」
にやにやと意地悪な顔をしながら言い、ジロリと睨み返した風祭。
こいつら、一年生のときからなんか仲いいんだか悪いんだかよくわからなかったな、なんて思いながら俺はため息をついた。
「うわ、…なんかお前のチアガール姿想像しちまった…どうしてくれんだ…うぇ」
「君が勝手にしたんでしょ!?」
「はいはい、お前ら仲良くな」
ぎゃんぎゃん騒ぐ(主に風祭)二人をなだめて俺は御子柴と共に更衣室に向かうことにした。
「なんだ新庄、お前学ランか」
「ん。今年は男女で出来る応援合戦にしたかったんだ」
すっと襟を正しながら、全身鏡でチェックする俺を隣から覗き込む御子柴はダンスの激しいものだからか、動きやすくおしゃれな服装に着替えていた。
「ほー、女子がきゃーきゃー言うんだろうな」
「…誰を見てだよ」
「お前だよ」
ない、それは断じてない。
御子柴みたいにかっこいい奴が学ランなんて着たらさぞきゃーきゃー言われるだろう。
こんな女顔というか…童顔というか…あぁ、悲しくなってきた。
まぁ、こんな奴を見てもきゃーきゃーとはならない。
「そんなのない」
「いやいや、これがギャップってやつだな」
「はぁ?」
顎に手をやりうんうんと1人頷く御子柴に冷たい視線を送る。
おじいちゃんみたいだ。
「…て、あれ…あのイケメンは確か…」
「なんだよ」
と、急に御子柴が振り返って誰かを指さしている。
気になって俺も振り返ると、
「あ…」
「雪城、だよな?」
このところずっと関わらなかった雪城がいた。
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