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僕のことー3<sideマキ>
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小学校を卒業して、そのまま地域の公立中学校に通うことになった。
もともと中学受験なんて考えていなかったし、そこに通う他なかったのだけれど。
入学して一ヶ月くらいのころ。
それは突然、僕を苦しめていく。
「あの、俺…五十嵐くんが好きです…付き合ってください!」
「え?」
教室の後ろのドアから何故か面識のない男の子に呼び出され、中庭に連れてこられて。
はじめは罰ゲームなのだろうか、と思った。
「いや、僕男なんですけど…」
「それは知ってる」
じゃあ、なんで。
そう思ったけど、過去に同じことを思っていた僕にはすぐ理解できた。
赤い顔、震えている拳、それらが彼の本気加減を物語っていた。
「申し訳ないけど…僕は男の子と付き合うようなことはできないから…」
ーーー嘘つき。
「だから、付き合えません」
ーーーー嘘つき。
「そっか…じゃあ、友達になるのは、ダメかな?」
「友達なら…大丈夫です」
「ありがとう、じゃあ、また話そう!」
そう言って彼は校舎へと入っていった。
この出来事が、きっかけとなった。
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