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蔓ノ先。
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えっ暗い何ここ。
世界が終わったんか・・・?
あ、いや・・・洞窟?
多分、洞窟みたいなところにいるらしい。
一瞬気を失っていたのか、ここにいる理由が分かんない。
頭痛い。
遠くで緋酔の声が聞こえる。
足音。呼び声。
大丈夫、と言おうと思って、そこで気が付いた。
今の状況に。
「・・・!?」
木の枝みたいな、植物の蔓(つる)みたいな、何かよく分からないものに身体を絡めとられていて、身動きが取れない。
両手、両足はひとまとめにされてる。
吊るされてる感じ?
・・・どういうことだ?
っていうか、何が起こって・・・
「ぎゃああああああ!!!!」
「!!宵!!どこだ宵!!」
緋酔の声が近付いてきた。
そしてここで今の状況を説明しておこう。
蔓に襲われています。
・・・どこのエロ漫画だよ!!!
しかも触手攻めみたいなありがちなやつ!!!
需要ねえわ!!!
っていうか、この場合の襲うが果たしてエロ漫画的な襲うなのか、お命頂きます的な襲うなのかいまいちよくわかんないな・・・。
ズル。
「!!?う、うわあああああ!!!!」
「宵!!」
ハイ確定、エロ漫画!!!!
<***>
(緋酔side)
宵が突然洞窟に連れ去られた。
ホラー映画みたいな居なくなり方した。
まあ妖怪の世界でホラーもクソもないが。
しかし状況は逼迫(ひっぱく)している。
「ぎゃあああああ!!!」
宵の絶叫。
やっと方向を把握した。
かなり奥に連れていかれていたんだな。
慌てて、その方向へ向かうとそこに確かに俺の弟子は居たわけだが。
その姿は。
「宵・・・?」
「ん、やああ!!!」
木のような、何かよく分からないものが洞窟の壁に存在している。
そこから無数の枝やら蔦(つた)が伸びていて、宵を縫いとめていた。
上から、吊るされるように捕まっている宵。
足も手も固定されてて、逃げられないし抵抗もできないようだ。
何より。
その、伸びていた蔦や蔓が、スルスルと宵の身体をもてあそび、最終的に服の中に入って行っていく。
「あ、や・・・いやッ・・・」
顔を赤く染めて嫌がる宵の姿や声はどこか艶っぽく聞こえる。
作務衣の前をはだけさせるように、蔓は器用に作務衣を解き、腹や胸を弄って(いじって)いる。
「はぁ・・・んッ」
小さく息をもらしながら、顔を真っ赤にして出される声は喘ぎ声の様で、実際、そんな声を出させるようにその蔓は動いているようだった。
「な、なんなんだよこれェ!!」
宵の叫び声で、ハッと我にかえる。
「何で俺のこと襲ってんの!?」
「お、恐らくだが、生命力に反応してるんじゃねえか・・・?だから俺のほうには、本質が煙の俺のほうには来ない・・・」
「せ、生命力って・・・」
霊帯であり人間である宵はカッコウのエサだったわけか。
俺は霊帯だが煙だしな。
「ぎゃああああああ!!!?ちょ、マジでそれはヤベエって!!!」
とうとう、その蔓は作務衣の下、ズボンの部分に入っていった。
「ひゃッ、あ、やだああああ!!!ッあ、ん」
これは本当にヤバい。
そう直感した俺は急いで宵を救出する。
しかし蔦は何度も何度も、払っても払っても宵を追いかけ、身体に、あるいは人間の急所に、蔓を触手の様に伸ばしてくる。
恐らく生命力、いうならば精気をエネルギー源としているのだろう。
だから人間の精力が一番強い場所を狙ってくる。
とにかく撤退だ。
この変態植物のとこに宵を置いていけない。
しかし、この植物かなりの回復力があるようで、助けても助けても、また枝や蔓や蔦に絡めとられて、最初のような体勢に戻されてしまう。
それに俺も、バシッと鞭(むち)の様にしなる触手に飛ばされ、近付くのも至難だ。
は、早く助けねえと・・・。
ズチッグチッという嫌な音を響かせながら、作務衣の上から股間部分をうごめく植物。
「は、は、あ、や、やん、ッあ」
その動きと音に合わせて、小さな喘ぎ声が聞こえる。
「・・・宵」
俺はとにかく妖力の出力を上げ、宵を救出することに全神経を費やす。
回復するならそれより先に全部切ってしまえばいい。
「・・・『辻霧(つじぎり)』!!!」
空気を切り裂くような斬撃。
バラバラと切れた一瞬の隙をついて、俺は宵を奪還し、洞窟から脱出した。
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