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過去は還らない13
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あの時。
梟戦に向かおうとしていたあの時。
直接、なんとしてでも止めようとしてくれたのは月山さんだけだった。
赫子を出してまでして止めようとしてくれた月山さん。
『後生だ…行かないではくれまいか……』
それを僕は、押しのけて向かった。
去る間際、涙で水たまりを作りながら月山さんは言った。
『……待って、いる。』
ああ。
『あのカフェで、待っているよ…ずっと、いつまでも……』
僕は弱い。
もう二度とは悲しませないように、僕のことを忘れられるように、そう思って離れたのに。
こうやって、また縋ろうとしてしまう。
ごめんなさい。
でも、どうしても、会いたいんです。
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