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噛み付いた腕にはガーゼを付けてもらった。そのあとは、雅斗さんから離れられなくて、ずっとくっついていた。
時間が過ぎていく。
雅斗さんが、キッチンで軽い夕食をつくってくれて、ソファで食事を済ませる。
ソファに座る雅斗さんの隣になるべくくっついていると、そっ、と雅斗さんの手が私の手に重ねられる。
言葉はなにもない。
ただ互いに指を絡める。
それだけで、心が満たされるようで、幸せを感じる。ずっと、このままでいられれば、一番いいのに。
「悠、今度何処かに出掛けようか」
「え?」
「デートしよう、たまには」
デートと言う言葉に驚いて雅斗さんを見ると、目があってにこり、と笑いかけられた。
「……いいの? 仕事……」
「あぁ、来月になるかもしれないけど、休みがとれる予定だからね」
一緒に出掛けるなんて、どれくらい振りだろう。
「嬉しい……」
「ははっ、じゃあ、決定だな」
いつになるかはまだよく分からないけど、凄く楽しみだ。
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