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休みの間は、雅斗さんとくっつきっぱなしで過ごした。久しぶりで、体の節々が痛かったのだが、それは年のせいもあるんだと思う。(一応もう三十路は間近だ)
休みが明け雅斗さんが仕事に行き、私は午前に部屋中を掃除して、数日前から予定していたカフェに一人来ていた。
というのも、数日前に久しぶりに淡島から連絡がきて、一度打ち合わせを。ということらしい。
無期限の執筆活動停止が告げられてから、ずいぶんと時間は経っている。入院や引っ越しと色々あった。
執筆活動停止と言っても、本を出さないと言うだけで、その間には幾つか書いてもいた。
ネタであったり、短編であったり、全く完結はしていないが続きそうにないものもあったりする。
それらを、淡島に読ませるためにカフェに持ってきた。
「お久しぶりです」
「うん、久しぶり」
「随分と明るくなったように見えますね」
淡島は相変わらずで、きっちりとしたスーツに身を包んでいた。
「早速だけど、これが書き溜めてたやつ」
大きめなトートバッグの中に入っているルーズリーフを挟むファイルが3冊。
それに全て入っている。
「また、沢山書きましたね」
淡島は驚いたような呆れたようなリアクションをとって、1冊ずつ手に取り読んでいく。
待っている間、注文したこのカフェで美味しいらしい旬の果物を使ったロールケーキとダージリンに口をつけた。
意外と美味しい。
(今度は雅斗さんと来よう)
そんなことを考えていれば、淡島も次々と2冊目、3冊目に入っていた。
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