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「おい!千晶!!!はーなーせ!」
「やーだ♡」
「こっちがイヤなんだよ!」
何が悲しくて兄弟でいい年して
手をつないで帰ってるんだよ!
「嫌がらせか?!千晶といい日向といい…」
「日向が何かしたの?」
「何をしたも何も、俺のしょ…」
はっ!
あぶなおれ…
「しょ?なに?」
しょ…しょしょ
「正月番組の特番、録画しておいたのに
勝手に消したんだよっ!」
「ふーん」
セーフ!
ナイス俺!よくこの場面で乗り越えたぞ…
自分の兄に弟にケツ掘られました。
なんて口が裂けても言えない。
絶対無理。
「でさぁ、紗義」
「ん?」
「そのキスマークは誰に付けられたの?
彼女はいないんだよね?遊ぶ女も」
繋がれてる手にどんどんと力を込められて
痛くて仕方ない。
苦痛に歪めている俺の顔を見て
顔は笑ってるが目が笑っていない千晶が
「ね?」
と何度も詰め寄ってくる。
「蚊!蚊に刺されたんだよ!」
「まだ春だけど?」
やばい、言い訳が…
なんて言おうかと考えていると
腕を引っ張られ
千晶が俺の首に顔を埋めてくる。
「な、なに?!ひゃぁぉ」
へ?なに???
「これ、キスマーク前についていたのと同じ、これでもう誤魔化せないね。
家でじっくり聞いてあげる。」
どうやら
キスマークをつけていたようだ
これで俺は悟った。
逃げられない…
短い帰り道の間に
全てを話す覚悟を決めた俺だった。
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