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天才とか超人とか。
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俺のクラスには、俗に言う「天才」ってのが居る。
弓道部部長、篠束京。
文武両道…………だっけ?
何か、そんな感じ。
でも俺としては「超人」の方がしっくり来るんだけど。
顔もすっごい綺麗で、見てると吸い込まれそうな瞳をしてる。
当然、女子にもモテるみたい。
ほら、今だってクラスの女子に囲まれてる。
本人はすっごく迷惑そうにあしらってるんだけど、そのせいで男子の反感を買ってるってこと、分かってるのかなぁ?
「修くん、これ。今日のお昼は私の担当なの」
「やったぁ! 待ってたんだよ、お昼ご飯」
「ふふ、ごめんね、遅くなって」
「ううん、大丈夫!」
まぁ、俺も人のことは言えないかぁ。
何か良く分からないんだけど、俺のお昼ご飯は交代で女子が作ってくれるんだ。
俺も拒むつもりはないし。
美味しいからね~。
「可愛い…………」
「お持ち帰りしたいかも」
「修くんって、癒し系だよね!」
「…………俺、深澤が女だったら即告る自信がある!」
「あれはヤバいよな」
…………後の方は聞かなかったことにしようかな。
別に偏見は無いけど。
そんなことを考えながらご飯を食べていると、篠束と目が合った。
いつも周りを冷めた目で見ている篠束だけど、俺と目が合うと少しだけ嬉しそうに見える。
でも何か、あの目ってぞくっとするんだ。
不思議と、目を逸らしたいとは思わないけど。
…………こんな変な気持ちは多分、俺の気のせい。
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