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修の葛藤。 Ⅵ
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次の日。
色々何かもやもやしてて、やっぱり昨日もよく眠れなかった。
そのせいで二日連続寝不足だよ……。
「ふあぁ~……」
どんっ。
欠伸をしながら教室に入ると、前をよく見ていなかったせいで人にぶつかった。
「ったた…………」
「ご、ごめん!」
ぶつかったのは、クラスでもほとんど喋ったことがない人。
いつも教室の後ろの方でぼんやりしてたような……。
「……あれ、あんた…………」
「え?」
「昨日、柚実姉達と話したっつーの、あんたのこと? 確か、修とか言ったっけ?」
「あ、う、うん。何で知って……?」
「俺、白宮琉已。涼の双子の兄な。昨日は涼とも喋ったんだろ?」
「え、涼くんのお兄ちゃん?!」
見えない。
涼くんの顔が前髪で隠れててあんまり見えなかったせいで地味に見えたのもあるけど、この人何かちょっと軽い感じ。
涼くんとは正反対っていうか…………。
「そこまで頭に?浮かべなくても良いだろ…………まぁ、あんま似てねぇけどさ」
「ごめん」
でも、ほんとに雰囲気が違うなぁ。
そう言えば昨日、一個不思議に思ったことがあったんだけど……何だったっけ?
えっと、え~っと…………あ、そうだ。
「昨日ね、りょ……」
キーンコーンカーンコーン♪
言いかけたところでチャイムが鳴った。
「っと、やべ」
琉已くんも慌てて席に着いちゃって、結局聞けなかった。
……意外と真面目なんだ。
かなり失礼なことを考えていると、みっちゃんが戸を開けて入って来たので、俺も慌てて席に着いた。
うぅ~っ、気になる~!
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