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[間奏] 京の逡巡。 Ⅲ
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修に呼ばれてそっちを向くと、今朝修と話していた奴がいた。
「い、いや、俺は…………」
何となく、あいつといる修を見ていたくない。
修が楽しそうだから。
最低だな、俺は。
誰かが楽しんでいて、何が駄目なんだ。
まぁ、俺が抗議したところで、いつも修には無理やり引っ張っていかれるんだが。
…………修に、眉間に力が入っていると言われてしまった。
そんな事はないと思うんだが、それより。
「修」
「ん~?」
「……時間」
授業が終わった途端にこっちに来ていたから、きっと準備していない。
「え? あ、準備してないっ!」
…………やっぱり。
とてとてと走って行く修を見ながら、俺も席に戻ろうとすると、くいっと袖が引かれた。
「別に俺、今朝深澤とその辺でぶつかっただけだから。そこまで親密でもねぇよ」
「……?」
「あんたのそれ、嫉妬だろ? ……うわ、やっべ。席戻んねぇと」
……………嫉妬?
そんなはずが……いや、この感情をそう呼ぶのか?
だが何故、俺が他人の友人に嫉妬しなければいけないんだ。
訳が分からない。
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