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修の恋愛事情。 Ⅳ
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顔に冷たい物が当たって目を開けると、京がいた。
気のせいか、不安げな顔をしている。
「修、悪いが少し起きろ。俺はお前の家を知らないんだ」
家?
何で……あ、そっか、俺、授業の途中でしんどくなったんだっけ。
起き上がろうとして、視界がぐらぐらしているのに気持ち悪くなる。
「う…………」
「……背中に乗れ。道だけ教えてくれれば良い」
京が、くるりと背を向けた。
「早くしろ。熱が上がる」
素っ気ないけど、ちょっと優しい言い方。
「うん」
気持ち悪いのを我慢して、京の背中にもたれる。
おっきくて、骨が少し浮いてるんだ。
京が俺の脚に手を回す。
くすぐったい。
「…………家は?」
「『Patisserie de Poware』っていうケーキ屋さんの向かい側」
「ん。少し、我慢しろ」
そう言って、京はゆっくり歩き出した。
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