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きくがんばるもんっ。 Ⅱ
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今日はじいやとおでかけ。
母様がいっしょのはずだったけど、頭いたいんだって。
…………よしっ。
「じいやっ」
「はい、祈紅様。今度はこの年寄りに、何の御用ですかな?」
「おにいちゃんに、会いたいの!」
きくがそう言うと、じいやはちょっとこまった顔をした。
「京様にございますか」
「あのね、母様おにいちゃんにいじわるするの。だからね、きくおしえてあげるの」
「……………………祈紅様」
「ちょっとだけ!」
じいやは、きくとおにいちゃんが母様におこられるのを心配してる。
でも、母様にばれなかったらきっとだいじょうぶ。
しばらく考えてから、じいやはきくを抱っこしてくれた。
じいやの抱っこ、すき。
母様は抱っこしてくれないもん。
「夕方には、椿姫様の元へ参りますぞ」
「はいっ」
「じいやも、京様には久しくお会いしておらんですでな。椿姫様には、秘密ですぞ?」
そう言って、じいやはにこってした。
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