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痴漢、ダメ、ゼッタイ。
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空が青い。どこを見たって雲は見当たらない。ここまでだともう忌々しく感じる。
蝉が大合唱している。こんなうるさかったら発情期もいい加減にしろと思わざるを得ない。
そんな正に夏、という夏休みのある日のこと。
俺は数日ぶりに外へ出た。
ずっとクーラーの効いた室内にいたため白いままだった肌がチリチリと焼ける。ついでにパソコンの光ばかり見ていた目も焼ける。
「…痛い」
ひとりそんなことを呟いたところで、微妙な痛みがとれるわけでもなく。
とりあえず俺は待ち合わせ場所である駅に向かって歩き始めた。
駅に着いて日陰に入る。
心なしか数度下がったような気もする。
日光を遮っただけでここまで変わるものか、と毎年のように思うがそんなことはどうでもいい。
俺は辺りを見回した。どうやら日向はまだ来ていないらしい。
時計を見ると待ち合わせまであと30分。
早めに着きすぎたか。
とも思ったが。
「おやおや、早いねぇ章吾。そんなに僕とのデート、楽しみだった?」
真っ白なワンピースに麦わら帽子。
肩まで伸ばしてある綺麗な黒髪。
長い睫毛に縁取られた丸く黒い瞳。
形の良い唇にほんのりと桃色に染まった頬。
白く線の細い手足。
どこからどう見ても美少女、な『彼』似つかわしくないハスキーボイス。
「…別に」
つーかお前も早いだろうよ。
そんな生意気な口をきけばこの凶悪なお姫様に何をされるか分からない。
天使みたいな外見とは裏腹に、気紛れで俺様でエロしか頭にない一端の男、なのだ。
しかしそんなことは初めて見る人間には分かるわけがなく。
日向は周りの人間のほとんどを虜にしながら優雅に微笑んだ。
で、だ。
「狭い」
「しょうがないだろう?何たって今は夏休みだ」
目的地も知らされず電車に乗せられた。
電車は乗車率120%というところだろうか。狭いの一言に尽きる。
日向にドアの端に追い詰められた俺はそのままの姿勢だと顔や腹に手すりが当たって痛いので180度身体の向きを変えようと試みた。
が、日向に無理矢理元の体勢に戻された。
「章吾、そのまま」
小声でそう命令されれば仕方なくそのままの体勢でいるしかない。
惚れた弱味、というかなんというか。
日向に命令されると大抵のことはしなければと思ってしまう。
平凡な俺を日向が彼氏としてくれているのはこれが1番の理由だろう。
まったく、悲しい現実である。
とか考えていたら尻に何かが当たった。
手だ。
位置的に日向の手であると思う。
まあそこまでなら少し今揺れたからなと思うだけで済むのだが。
その手が意思を持って尻を撫で回している。
これはどういうことなのか。
「っ、おい、ひな…」
「前を向いてて」
首を回して日向の方をみれば日向は俺に背を向けてだけど手だけを後ろに回していた。
日向の命令はぜぇーったい。
身体に植え付けられたそれで反射的に前を向いてしまう。
日向の指が俺の下半身の前へと進む。
そしてさわさわと俺の前を撫で回す。
お前はおっさんか!とツッコミたかったが日向に一週間以上弄られていない身体はすぐに熱を持ち俺の分身が硬くなる。
手がズボンにかけられそして少しだけ下げられる。
「っ?」
何を考えているんだと日向を見ても日向は俺と反対方向を見ているため表情が見えない。
周りはといえば日向のスカートで俺の下半身は隠れているし携帯を弄っている人以外は日向を見ているので俺が天使の皮を被った悪魔にナニされているとかは気づかないらしい。
少し安堵して前を向けばタイミング良く日向の手が俺の尻を生で揉んだ。
「ぁっ、」
咄嗟に手で口を塞いだものの変な声が少々漏れてしまった。
それで面白くなったのか、日向の手は容赦無く俺の尻を揉む。
そしてもう片方の手で前をズボンの上から揉み込んでくる。
「はぁっ…ンッ………ぅッ…」
必死で声を我慢しようとするけれどもやはり少しは声が漏れてしまう。
日向の手は俺の尻を揉むのを止めて穴を弄くり始めていた。
ここまできたらもう分かる。こいつは、今日痴漢プレイするために俺を呼びやがった。
しかし今気付いたところでもう遅い。
穴に入れるでもない細い指が入口をノックする。
それだけで前が張り詰めて行くのを感じた。
ガタン。
「ゎっ………?」
「あ」
電車が一際大きく揺れた。
そのせいで入らずにいた日向の指がつぷん、とあっさり侵入してきやがった。
「まあいっか」
日向は小声でそういうとそのまま指を深くまで入れた。よくない!と叫びたかった。
濡れてないのに毎日弄られて開発されまくってる俺の身体は拒むということをしない。
加えて一週間ぶりである。
寧ろ下の口はウェルカム状態かもしれない。
ああ自分の身体ながら忌々しい。
しかしある程度まで進んだところで指が引き抜かれそして前からも手が離れた。
流石にこれ以上やるような馬鹿な日向じゃないよな。と安心したのも束の間。
日向はくるりと体勢を変えた。乗車率が若干下がったことで少しは動けるようになったらしい。
「しょーうごっ!」
余所行きの高い声で俺を呼びながら抱きついてきた。
これで周りからは超可愛い女の子が彼氏に抱き付いて彼氏が恥ずかしがっている図に見えるに違いない。
しかし俺にとっては恐怖でしかない。
「続き、やるよ」
低い声で耳元で囁かれ、俺は更にズボンを下ろされた。
ふざけるなこの野郎との一言くらい言いたかったが、言う前に日向の手が俺の分身の先端を弄り始め、変な声が出そうになったため慌てて口を塞いだ。
電車を降りてトイレに駆け込む。
日向を置いて。
あれから下半身を弄られ続けズボンに染みが出来そうになったものだから日向に後で何でもするからお願いだから電車を降りさせてと頼みこんで渋々降りさせてもらった。
個室に入ってズボンとパンツを一気に下げればぷるん、と元気な息子がこんにちは。
後ろも弄られたせいで物足りなく感じる。
が、ここは外だ。
家の中ならこのままヤッても問題はない。
日向とヤるの嫌いじゃない。というかまあ、惚れてる奴に抱かれるのだから嫌いなわけがない。
だが、外なのだ。
というかあのままだったら多分日向は挿れるつもりだった。確実に。
ったく何を考えて…ってナニについてか。
「何考えてんのかな?すごい間抜けな格好してるけど」
頭上から声がして、はっと上を見れば日向がトイレのドアの上から顔を出していた。
「お、お前その格好で男子トイレに…」
「誰もいないよ」
ワンピースだろうが気にせずドアの上に足をかけてそれからひょいと軽々と個室に侵入してくる。
美少女的な外見なのに本当にがっかりだ。
「続きやろうか」
「はぁ?馬鹿言ってんな!ここ外だぞ!」
「トイレの中じゃん」
「家じゃないだろ!ふざけるな!」
「恥ずかしがってる章吾が可愛すぎてつい」
「可愛くないお前のが可愛い。じゃなくて」
日向がまた俺に触ってこようとするので全力でその手を止める。
日向の顔が歪む。
しかし俺は屈しない。
絶対にこんなところでヤられるなんて嫌だ。
俺は恥を忍んで精一杯のおねだりポーズをしてみることにした。
ええと、上目遣いで涙目で、と。
まあ男がやっても気持ち悪いだけだと思うから萎えてくれたらそれでいい。
「ひな、た…俺…ベッドで…シたい………………」
うわぁ、気持ち悪い。
日向もそう思ったのか数秒固まり、それから俺の服を整えて俺の手を引きさっさとトイレを出た。それから改札を出た。
因みにここまで一言も発してないし無表情だ。
なんていうか怖い。そんなに気持ち悪かっただろうか。
改札を出て数分。連れてこられたのは………………ラブホ?
「おい…ひなた?」
あれよあれよという間に真っピンクの部屋に連れてかれ、すぐさま服も剥ぎ取られ日向自身もお気に入りであろうワンピースを脱ぎ散らかし、そしてひたすら犯された。
いつもの余裕の表情もなく、切迫詰まった表情で可愛い可愛いと言われながらやる今日のセックスは大変ではあったけど、すごい、その、気持ち良かった。
そりゃあいつも気持ち良くはあるけれども、ええ、とても。腹立たしいことに。
気がついたら夜の9時になっていた。
ヤバイ、と思ったけれど宿泊費は日向が出してくれるというし(こいつの家は金持ち)、足腰立たないものだからそのまま寝ることにした。
日向に後ろから抱きしめられながら寝るというのもいいものだ。
身体は綺麗になっているからきちんと後処理はやってくれたらしい。
こういうところはちゃんとしてるんだよなーと、前に回されてる手をぎゅっと握る。
「好きだ、日向…」
小さく呟いたら睡魔が襲ってきたからそれに逆らわず眠ることにした。
意識がなくなる直前
「僕も大好きだよ章吾…」
という言葉が聞こえたような気がしたけれど、夢だったのだろうか。
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