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☆転校生
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体育館に移動し、今は校長先生の話を聞いている。
それにしても…校長の話なっがいなぁ…!かれこれ10分は話している。
右耳に入った話が左耳に通り抜けている。まさにそんな感じ。
他の人もそう思っているらしく、ダリーと不満を言う人や、隣の人と話している人がいて、まともに話を聞いている人はいない様子だった。
それよりも、皆 今日 転校生が来ることを知っていたらしく、そちらの方が気になっているようで、女子がヒソヒソと嬉しそうに話していた。
……女子が騒いでるってことは、転校生は男子なのかな…?
どこのクラスになるんだろう…
ふと、周りを見渡し、蓮のクラスを見た。
……蓮はいないようだった。…休んだのかな…。
全校集会の時は無意識に蓮を目で探していたので、蓮が何番目に並んでいるのか把握していた。
しかし、蓮は今日そこの場所には並んでいなかった。
……そうだよな…、俺の顔なんか見たくないか…。
俺が蓮と逆の立場だったなら、俺だってそう思ったかもしれないな…。
下を向きそんなことを考えていると、
「キャーーーーーっっ!!!」
と女子の高い歓声が聞こえた。
「っっ!?!?」
その声に驚き顔を上げると、もう校長の話は終わっていたらしく、転校生の紹介がされていた。
男子が1人 壇上の上に立っている。
あ、あれが転校生か…。じっと見てみると
背が高く、スラッとしていて、前髪を上げていて、人懐っこそうなイケメンが………。
えっ!?!? 俺は声に出しそうになったが、慌てて口を抑えた。
あの人……俺を痴漢から救ってくれた人だ!!!
確か名前は…石塚 理央くん…だっけ…。
こっ、こんな偶然ってあるんだ…。
女子の歓声を聞いて、石塚くんはニコリと笑う。
その笑顔に女子はより大きい歓声をあげた。
そこで、先生の声が入る。
「はい、イケメンが来て嬉しいのは分かるが静かにしろよ〜。
えーっと…石塚くんには、8組に入ってもらうからな〜。」
その声に8組の女子は また歓声をあげた。
他のクラスの女子は残念そうに肩を落としていた。
8組って…………蓮のクラスだ………。
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