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☆8組の転校生
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石塚 理央くんが転入してから、約1ヶ月が経った。
俺のクラスの女子達は1ヶ月経った今でも、8組に理央くんを見に行っている。
中には、もう告白した子もチラホラいるみたいで…
クラスの男子が不機嫌そうに言っていたのを小耳に挟んだ。
でも、今だにオッケーされている女子はいないらしい。
確か…今は彼女がいらないとかなんとか………??
噂に疎い俺でも、教室でキャーキャー女の子達が騒いでたら嫌でも耳に入ってくる。
そして理央くんが騒がれている理由は、理央くん自身がイケメンって事と…
理央くんと蓮は仲良くなったらしく、毎日一緒にいるらしい。
イケメン2人が揃っていて、それがまた絵になり それを見るために8組に行っている女子も少なくはないか………。
………男の俺を痴漢から助けてくれるくらい優しい人だしね…。
「………凄いなぁ…」
俺は無意識にポツリと呟いた。
「ん??なにが??」
昼休みのお昼ご飯中に、それを聞いていた和也が焼きそばパンにかぶりつきながら俺に聞いてきた。
「いやぁ……。だって石塚 理央くん俺達のクラスの女子まで虜にしちゃってんだよ??モデルとか芸能人なんじゃないかって噂がたつくらいだし!今 学校で1番 話題になってる人でしょ!」
コーヒー牛乳を飲みながら俺は、うんうんと頷きながら答えた。
「確かになぁ…。俺も実際に見たけど、かなりのイケメンだった!!俺もあんな顔に産まれてみたかったー!」
ぶーっと頬をふくらませながら和也が言った。
………でも、和也だって先月 女の子に告白されてたし、自分だってイケメンなのに贅沢なこと言ってるなぁ〜!
そう思いながら、ふと窓の外を見るとキラキラと光る金髪が見えた。
あ………蓮だ………。
金髪にしてる人なんて、そうそうこの学校にはいない。
金髪にしてるのなんて蓮くらいのもの……。
………まったく…。頭がいいからって…まだ金髪にしてるんだ……。
いくらなんでも金髪だと進学にしたとき内申点にだって響きそうなの………に…………?
よく見ると、蓮は1人ではなかった。
蓮の近くには、例の石塚 理央くんがいて、なんだか仲良くしてるってよりは、石塚 理央くんがつきまとってるように見える………。
2人って仲いいわけじゃないの…かな………?
「……明………?」
その声にハッと我に返ると、和也が不安そうな顔で俺を見ていた。
「あっ…、ごめん!和也!昼休み終わっちゃうな!早く食べよう食べよう!!」
「…あっ、うん……そ、だな………。」
和也は何だか気まづそうに答えて、また焼きそばパンを食べ始めた。
………いけない…。もう、蓮の事は考えちゃいけないんだから………。
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