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☆無常の朝
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すぅ……と目を開けた。目の前には真っ白な天井が目に入る。
隣からは柔らかい寝息が聞こえて目線を移すと穏やかな顔をして蓮が眠っていた。
「朝か………」
静かなリビングでポツリと呟いた。時計を見ると7時……。起きなくちゃ……
起き上がろうとすると体中が痛かった。
昨日の行為とリビングに寝たことによって体の節々がギシギシという。
それでも、頑張って上半身だけ体を起こした。
「っぁ……」
違和感があり見てみると、お尻からはドロッと精液が流れ出ている。
どうしよう………。掻き出さないと お腹壊すし………。
でも、後処理なんてやったことないからわかんない……
今までは蓮にしてもらってたから……
うーん、うーんと頭を抱える。
ふと、手に温もりを感じた。
見ると 俺と蓮は、しっかりと指を絡ませて手を握っていた。
あぁ……そっか……。
これで俺と蓮はおしまいなんだ……。
ごめんなさい………蓮……。
じわぁっと涙がこみ上げてくる。止めようと思ってもできなくて……声を押し殺して泣いた。
「っ………ぅ………ひっ………」
蓮…蓮…蓮っ………!!
蓮との思い出が蘇ってくる。辛いことも悲しいことも沢山あった。
でもそれ以上に幸せなことの方が多くて……
蓮と過ごした日々がキラキラと輝いて見える。
でも、それを壊したのは紛れもない自分の心。
蓮が好き……好きだからこそ……離れなくちゃいけない。
蓮には、俺じゃない誰かと幸せに…なるんだ……。
「っ…………」
ボロボロと涙が頬を伝っていく。
「明………」
急に声をかけられてビクッとした。蓮……起きて…たの…?
蓮は、俺の涙を見ると…何も言わずに微笑んだ。
「明……おはよう………」
優しく柔らかい……。花のようだ……
「ぐすっ……ん、おはっ……よう…」
俺が答えると よっと蓮が体を起こして俺を抱き上げた。
肌と肌が触れ合って暖かい………。
「……後処理しないとなぁ……」
そう言って蓮は、俺をお風呂場まで連れていった。
蓮の耳には、俺のプレゼントしたピアスがキラキラと輝いていた。
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