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スキだ。
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「水音。いいか、よく聞け」
俺は抱きつく水音を半ば強引に引き剥がし、水音と目をしっかり合わせた。
水音はギュッと口を引き結び、俺の真意を問うように瞳をかすかに揺らした。
「水音がここにいたいなら、いてもいい。俺がしばらくは面倒みてやる。
なんならずっとここにいてもいい。俺はな。でも、どうするのかはお前が決めなさい。
その代わり、これから俺の言うことを聞いてほしい」
水音は俺の辛辣ともとれる言葉に、眉を八の字にしたが、ここには耐えてほしいと自分勝手に願った。
ゴメンな。お前にそんな顔はさせたくないが、お前が俺を選んでくれないと前に進めないのだ。
ーー本来ならこんな子、警察に預けるべきなのは分かってる。でも…でも…俺はコイツを警察に突き出すようなマネは絶対にしたくない。
ーーなぜ? 事情がありそうだから? …それもあるのかもしれないが、俺はたぶん、いや確実に……
コイツのことが、スキだ。
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